お彼岸の本質的な意味と現代への教え
お彼岸を迎え、多くの方がお墓参りに足を運ばれる中、その真の意味について深く考える機会は少ないかもしれません。
この度、ホームページ制作会社が阿部住職に聞いた「お彼岸の本質的な意味」や「般若心経に込められた教え」、そして「現代社会における仏教の役割」についてお伝えします。
【質問】お彼岸について、檀家の皆様にはどのようなことをお話しされていますか?
【阿部住職】心穏やかな気持ちでご先祖様に感謝を伝える機会だとお伝えしています。あまり難しいことを言うのではなく、この日だけは特に心穏やかにして、お勤めをなさいと。心の姿もそのようにしなさいということを申し上げています。
【質問】普段お唱えしている般若心経のなかにお彼岸の意味合いが含まれているとお聞きしましたが?
【阿部住職】そうです。その中に「観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五蘊皆空(かんじざいぼさつ ぎょうじんはんにゃはらみたじ しょうけんごうんかいくう)」と書いてあります。
観自在菩薩が深く般若を深めて悟りを開かれたときに、気がついたことは一体何であったのかというと、空(くう)ということに気がついたということです。
【質問】「空」という概念について、苦しみとの関係はどのようになっているのでしょうか?
【阿部住職】皆空の「空」は、苦しみの方の「苦」ではなくて、空っぽの方の「空」です。
苦しみも悲しみも全てを超越したところにあるんだということなんです。そうすると今あるもの自体が錯覚の現象でしかない。
空ということは無であり、無の発見がゼロの発見に繋がったわけです。仏教の根本は何かということは、ゼロの哲学です。
【質問】ゼロの発見が現代社会にどのような影響を与えているのでしょうか?
【阿部住職】ゼロを発見したことによって、コンピュータのようなものができたり、人が飛行機で飛んで行くような状況が考えられるようになりました。
こうなったのも、ゼロの発見からなんですよ。そのことがわからないと、数学自体もわからなくなるでしょう。
だから、その空であることをよく理解をして、その文化によって作られているような理解をしながら、我々はご先祖に感謝する。
我々の現象世界にあるありとあらゆるものに対して手を合わせて拝んで悟れということしか言いようがないんですね。
【質問】檀信徒の皆様への通信について教えてください。
【阿部住職】年に一度、新年の通信で「火葬の儀」という文書を送ったりしています。私どもでは「涙をふいて笑顔になればそれが尊い仏様」
という言葉をお伝えしています。笑顔になればそこに一人の尊い仏様がいるということです。それを暦と一緒に郵送で送っています。
【質問】悩みを抱えている方に対して、お彼岸についてどのようなアドバイスをされますか?
【阿部住職】悲しみであったり苦しみだったりするのは、よくよく考えてみるとそれは単なる勘違いだよということです。
それを悲しみとして受けとめるのではなくて、有り難いと思って感謝に切り替えていきましょうとお伝えしたいですね。
<主なポイント>
• お彼岸の本質は般若心経の「五蘊皆空」の教えに基づいている
• 仏教の根本は「ゼロの哲学」「空の哲学」である
• 現代の科学技術の発展もゼロの発見から始まっている
• 悲しみや苦しみは錯覚であり、感謝の気持ちに切り替えることが大切
• 「涙をふいて笑顔になればそれが尊い仏様」という教え
• 心穏やかにご先祖様に感謝することがお彼岸の本質的な意味